妖しくも美しい夢の森。青、黄、白、紫……色とりどりの薔薇が咲き乱れ、それぞれの美を競っている。 薔薇収集家(轟 悠)が現れ、自分の薔薇たちを愛しむが、本当に求めている薔薇はここにはないと歌う。 伝説の真紅の薔薇はどこに…… 強烈なギターがかき鳴らされ、1人の美しい、赤い薔薇のタトゥーの男(朝海ひかる)が現れる。 静かに、そして情熱的な踊りは人々の心を魅了し、タブラオの夜は華やかに盛り上がってゆく。 タブラオに薔薇収集家が現れ、タトゥーの男と目が合う。 めくるめくひとときの夢が今始まる。 宝塚でしか表現できない、ゴージャスでアダルトな、美しい究極の夢の世界。 |
夜の静寂、この世の果て…。 白く輝く砂漠、行き場を失くし、言葉をも失くした恋人達(朝海ひかる、舞風りら)が最後の口づけを交わしたその瞬間、銀の砂塵は舞い上がる。 そこに現れるのは白く輝く大都会。 男と女は誘われるままそのいつわりに彩られた迷宮をさまよう。 二人をつけ狙う白狼(轟 悠)。 “出会い”“恋”“裏切り”“別れ”……恋人達が行き着く「夢幻」の果ては…やがて来たる悲しい結末。 大都会は消え、再び夜の静寂…白い砂漠に雪が降る。 美術、衣装、ヴィジュアルシーンを白(雪)のイメージで全編構成。ハードに華やかにドラマティックに綴られる。 |
崩れかけてなおそびえる夢の城が遠く浮かぶ廃墟の街。 王が千個の夢を集めた時、よみがえる夢の城を求めて王(轟 悠)に夢を預けた人々がさまよう。 あとひとつで千の夢が集まるという夜、眠りを失って“夢”が見えなくなった若者(朝海ひかる)が現れる。 |
夢を失った若者に王が3つの夢を見せる。扉から現れる幻。最後の扉から現れた美しい花嫁人形(舞風りら)。 これこそが若者の夢。恋に落ちた若者はアヤツリの糸を切る……。 |
本物の夢をつかんだ若者を中心に王の舞踏会が始まる。 夢を失った人々〜人形達が王にあやつられて踊る。若者の夢が最高に輝く時、王は若者の夢を奪う。 王国の再生を高らかに歌う王。歓喜の夜。夢の城が輝く。 |
はるか高く夢にまで続く輝く階段に、夢そのものになった若者が現れる。 宝塚の夢の王国の主人公による、黒燕尾のフィナーレが始まる。 |