宝塚バウホール公演
公演期間:5月2日(木)〜5月12日(日)
一般前売:3月30日(土)
この公演は終了いたしました(2013年)
バウ・ロマン
『月雲(つきぐも)の皇子(みこ)』−衣通姫(そとおりひめ)伝説より−
作・演出/上田久美子
[解 説]
古事記や日本書紀に残る一大恋愛叙事詩、衣通姫伝説。美貌の皇子と皇女が禁じられた恋に落ち、流刑の地で心中したという哀切な「物語」に秘められた真実とは・・・。
その涼やかな姿と優しさで人望をあつめる木梨軽皇子(きなしかるのみこ)には、皇位継承のライバルと見なされる勇猛な弟、穴穂皇子(あなほのみこ)と、衣通姫と呼ばれた美しい「妹」がいた。三人の晴れ渡るような青春の恋と夢は、やがて歴史の暗雲に覆われて、彼らの物語は意外な展開を見せてゆく――。
運命に翻弄され流刑の身となった木梨軽皇子を衣通姫は追ってゆくが、地の果てで再会した愛しい人の貌に、もはやかつての優しい「兄」の面影はなかった・・・。
古代の混沌から国家が形をなしていった日本の黎明期、歴史の大きな流れに呑まれて消えていった人々の悲哀と、そして、「物語」に込められた思いを、現代的な感覚で劇的に描きだす。上田久美子の宝塚バウホールデビュー作。