解説

レヴューロマン『宝塚幻想曲(タカラヅカ ファンタジア)』

 優美で繊細。情熱的で大胆。様々な魅力を持つ明日海りお率いる新生花組が織りなす幻想曲(ファンタジア)。宝塚歌劇百年の歴史が紡ぎだした伝統に日本古来の美をちりばめて、時にクラシカルに、時に現代的なビートで繰り広げるレヴューロマン。
 なお、本公演は新たな演出を加え、台湾バージョンとして第二回宝塚歌劇団 台湾公演(2015年8月)でも上演いたします。

作・演出:稲葉 太地 コメント

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『宝塚幻想曲』への意気込みとテーマについて

宝塚歌劇の新世紀、明日海りお率いる新生花組が上演する初めてのショー作品を担当する機会を得て、大変光栄に感じております。新トップコンビでおくる、花組のフレッシュで弾ける魅力を最大限に生かすべく、四季折々美しく咲き誇る「花」をモチーフにしたレヴューを創りたいと考えました。
春、花々が一斉に咲き、暖かな風に乗りどこまでも広がる空へと舞い上がるプロローグに始まり、夏の海、秋の祭り、冬の嵐を、時に勇壮な和太鼓のリズム、時に優美なメロディに乗せて旅する構成です。
もちろん、花組伝統のクールな男役が繰り広げるダンス、宝塚歌劇ならではの豪華絢爛なレヴューシーン、黒燕尾服の紳士による大階段の群舞などもお楽しみいただきます。

お客様へのメッセージ

花の美しさはその時により様々です。固いつぼみの姿、段々と花開き、華麗に咲き誇っていく姿、花びらを散らせていく名残の姿・・・どの姿も美しさに溢れています。そして、枯れてもしっかりと根を下ろし、巡る季節の中で、また次の花を咲かせる強さも持ちあわせています。
新しい花組の出演者たちが、宝塚という土にしっかりと根を下ろし、一人一人が薫り高く美しい花を咲かせていく瞬間を、どうぞご期待ください!