The Lost Glory ―美しき幻影―
“栄光の20年代”と謳われた、第一次世界大戦後の好景気に沸くニューヨークを舞台に、シェイクスピアの「オセロー」をイメージモチーフとして、男女の愛憎のドラマを描いたミュージカル。不屈の精神でアメリカンドリームを体現させた主人公に専科より特別出演の轟悠、執拗に復讐心を燃やす敵役に柚希礼音、そして、魅惑的なヒロインに夢咲ねねという、最高のキャスティングでお届けします。振付に、グスタヴォ・ザジャック氏を迎え、狂乱のジャズエイジを描き出す極上のエンターテイメント作品。

演出家・植田景子による見どころ紹介

植田 景子
演出 植田 景子

『The Lost Glory』を企画するにあたっての想い、テーマについて

専科から特別出演となる轟悠、星組トップの柚希礼音というビッグな男役スター2人の顔合わせということで、シェイクスピアの“オセロー”を作品モティーフとして用いる事にしました。主役のオセロー、敵役のイアーゴ共に、歴代高名な役者ばかりが演じてきたスペシャルな役です。原作の底辺にある“人の心のうつろいやすさ、不確かさ”というイメージから、幻のような危うい華やかさを纏った1920年代末期、大恐慌前のニューヨークをドラマの舞台として設定しています。シェイクスピアが描いた人間の奥底に潜む本質と、前代未聞の好景気に沸いたアメリカの姿に、現代を生きる我々にも通じる何かを感じ取って頂ければと思います。

公演に向けた抱負と皆様へのメッセージ

今回、ニューヨークからグスタヴォ・ザジャック氏をお招きし振付して頂きます。新作オリジナル作品全ての振付を海外の方にお願いするのも、宝塚ではあまりない事なので、ひとつの挑戦かなと。アメリカのリアルな空気感を感じて頂けるよう、エネルギッシュでゴージャスな舞台を目指したいと思いますので、皆様、どうぞ劇場に足をお運び下さい!

Profile

1994年、宝塚歌劇団入団。1998年、宝塚バウホール公演で劇団初の女性演出家としてデビュー。
2000年、『−夢と孤独の果てに−ルートヴィヒII世』で大劇場公演デビュー。
研ぎ澄まされた感性で、宝塚歌劇ならではの美しい世界観に満ちた創作に定評がある。
2011年 『クラシコ・イタリアーノ』では、平成23年度文化庁芸術祭優秀賞を受賞。

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