宝塚バウホール開場30周年バウ・ワークショップ『ANNA KARENINA(アンナ・カレーニナ)』

宝塚バウホール公演

公演期間:4月24日(木)〜5月4日(日)

この公演は終了いたしました(2008年)

出演者主な配役ポスター画像
宝塚バウホール開場30周年
バウ・ワークショップ
『ANNA KARENINA(アンナ・カレーニナ)』

原作/レフ・トルストイ
脚本・演出/植田景子

[解 説]
 華やかなロシア社交界を舞台に繰り広げられる文豪トルストイの恋愛悲劇「アンナ・カレーニナ」のミュージカル化。2001年、朝海ひかるのヴィロンスキー、紺野まひるのアンナ・カレーニナというキャスティングで上演し、好評を博した作品です。知性と美貌の裏に激しい情熱を秘めたアンナ・カレーニナと、若さの情熱の赴くままにアンナに愛を捧げるヴィロンスキーの恋を中心に、トルストイが描く各々の人物の生き様を、今日にも通じる普遍の愛の物語としてドラマティックに展開していきます。
 4月5日〜15日まで夢乃 聖夏主演、4月24日〜5月4日まで麻尋 しゅん主演でお送りします。

 19世紀末、急速な近代化と西欧化の波に飲まれ、帝政ロシアは極めて不安定な時代であった。上流階級の人々は、虚偽と偽善の仮面に包まれた社交界という世界に生き、そこに属する人々にとって、そのルールから脱落することは破滅を意味した。
 青年将校アレクセイ・ヴィロンスキーは、輝かしい未来を約束されたエリート軍人で、貴族の令嬢たちの羨望の的であった。ところが、ある日、母を出迎えるため、モスクワの駅にやって来たヴィロンスキーは、列車から降り立った一人の女性に心を奪われる。その美貌の貴婦人の名は……アンナ・カレーニナ。この出会いが二人の運命の歯車を大きく狂わせていく。
 アンナは高級官僚カレーニンの妻で、貞淑で賢明な女性として通っていた。だが、あまりに激しく真剣なヴィロンスキーの求愛に、アンナは自分の中にいた、もう一人の自分が目覚めていくのを感じる。二人の醜聞は世間の知るところとなり、厳格なアンナの夫カレーニンは妻の行動を責める。しかし、アンナにとって、ヴィロンスキーにとって、この恋はもはや生きる灯であった。
 一方、ヴィロンスキーに恋心を抱いていたシチェルバツキー家の末娘キティは、この成り行きに深く傷つき、自分は彼のことを何も分かっていなかったと悟る。そんなキティに彼女を慕い続けたコンスタンチンは再びプロポーズし、キティは初めて本当の愛情に気付くのだった。
 背徳の愛に生きるヴィロンスキーとアンナ、穏やかな平和の中で慎ましやかな幸福を手にするコンスタンチンとキティ、そして貴族社会という体裁の中でしか生きられないアンナの夫カレーニン、それぞれが辿ることになる運命は……。