星組公演  『ヘイズ・コード』 ポスター拡大

梅田芸術劇場シアタードラマシティ公演 主な配役 出演者

公演期間:12月15日(金)〜12月27日(水)

この公演は終了いたしました(2006年)

『ヘイズ・コード』
作・演出/大野拓史

[解 説]
 ハリウッドの自主検閲規定「映画製作倫理規定(ヘイズ・コード)」の「厳密なる」遵守から生じる混乱を背景に、ヘイズ・コードの監視を仕事とする主人公と新人女優の、互いに反発しながらも惹かれあっていく恋の顛末を描く、スクリューボール・コメディ。
 1930年代後半。ハリウッドの撮影所。キス・シーンの撮影が行われているが、繰り返されるNG。熱演すればする程、キスの時間が延びてしまい「3秒」を越えてしまうのだ。「3秒」を越えるキスは「過剰な肉欲的なキス」として、「映画製作倫理規定U−2−b」に基づき、禁止されている。秒数を計るのはウッドロウ。PCA(映画製作倫理規定管理局)から派遣されたオブザーバーである。彼が告げる「3秒を越えました。このカットは使用できません」の声は、撮影スタッフの怨嗟の的となっていた。
 そんな中、新人女優のリビィだけは、単身ウッドロウの家へ抗議に向かう。熱演のあまりNGを連発した姿をプロデューサーに見咎められ、役を降ろされたばかりだったのである。折しも、ウッドロウの家では、ウッドロウの婚約者ミルドレットと、共和党の政治家であるその父を夕食に招いていたところだった。男前のウッドロウにあからさまにメロメロな様子のミルドレット。そこへ怒ったリビィが登場。「ルール」だから仕方がないと譲らないウッドロウだったが、リビィは勿論納得しない。そればかりかリビィは、「3秒」が長くないことを証明するために、ウッドロウに「3秒」以上のキスを見舞ってみせる始末だった。
 翌日、役を降ろされたというリビィの話が気にかかったウッドロウは、かつて学友だった映画監督カールトンのもとを訪れる。降ろすつもりはないというカールトンの言葉に安心するウッドロウ。撮影に復帰したリビィは相変わらずウッドロウの仕事に喧嘩を売ってくる様子だったが、彼が公平な判断者であることは認めるようになっていた。ウッドロウもまた、芝居にすべてをかけるリビィに敬意を抱くようになっていた。しかし、ウッドロウとリビィが、「より熱愛に見える抱きしめ方」を議論していた時、間の悪いことに、ミルドレットが現われる。怒って帰ってしまうミルドレット。
 数日して、カールトンが暴漢に襲われ入院したという知らせが、ウッドロウのもとに届く。娘の悲しむ姿を見たミルドレットの父が、撮影を中止に追い込み、リビィをウッドロウから引き離そうと仕組んだことだった。失われたチャンスに心折れそうに見えるリビィ。その姿を見たウッドロウは、ある決心をする……。
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