グランド・ロマンス
『明智小五郎の事件簿―黒蜥蜴(トカゲ)』〜江戸川乱歩作「黒蜥蜴」より〜
脚本・演出/木村信司
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[解 説]
これまでにも様々に映画化、舞台化がされている江戸川乱歩作「黒蜥蜴」。宝塚版では、時代を先の大戦後に移し、憂いを秘めた名探偵・明智小五郎と、洋装から和装へと変幻自在に姿を変える女賊・黒蜥蜴とのスリルとサスペンスに満ちた物語を展開、三島由紀夫版とは違う宝塚歌劇ならではの結末へと進んでいきます。
探偵・明智小五郎は、宝石商の岩瀬に雇われる。娘の早苗を誘拐すると、岩瀬に予告状が来たためであった。早苗と親しい緑川夫人(実は怪盗・黒蜥蜴)は、明智に賭けを申し出る。もし早苗が誘拐されたら、明智には探偵をやめてもらう。そしてもし明智が賊を捕らえたら、自分の宝石をすべて差し出そうと。探偵と怪盗、両者による奇妙な賭けが成立する。
緑川夫人が早苗を自室に誘う。緑川の手下・雨宮は早苗を薬で気絶させ、大きなトランクに押し込む。その間に、緑川夫人は早苗に変装する。今夜2時に早苗をさらうという電報が届く。岩瀬は早苗ならベッドで寝ていると一笑にふす。しかしベッドには人形の首が。早苗はさらわれた。一同は明智を責める。
そこへ一本の電話が入る。明智は勝利宣言をする。明智はホテルの周りを警備させ、早苗を保護したのである。賊を逃がしたとあって、岩瀬は残念がる。しかし明智は、緑川夫人こそ真犯人だと言う。緑川夫人が戸惑うとき、小林少年、波越刑事達の元へ、早苗が戻る。黒蜥蜴、絶体絶命!だが女賊は不敵に問う。黒蜥蜴は拳銃を掲げて去る。
夜の東京。黒蜥蜴を追う人々。そんな中、明智は、不思議な胸のときめきを覚えずにはいられなかった。明智と黒蜥蜴の戦いは……。男の名探偵、女の怪盗、二人が迎える結末とは……。
ショー
『TUXEDO JAZZ(タキシード ジャズ)』
作・演出/荻田浩一
[解 説]
1920年代から1950年代のアメリカ―古き良きブロードウェイ、華麗なるフォーリーズ、絢爛たるジャズとマンハッタンの煌き。そんなハイソサエティの神話が生きていた時代のアメリカをテーマにした、大人っぽい華やかさと、瑞々しい闊達さを併せ持つショー。
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