花組公演『天の鼓』−夢幻とこそなりにけれ− 作・演出:児玉明子
シアター・ドラマシティ東京特別公演(日本青年館大ホール)
公演期間:2005年1月4日(火)〜1月11日(火)

この公演は終了いたしました(2005年)

出演者
[解 説]
 能の「天鼓」「富士太鼓」を題材に、二人の若者の恋と友情、そして変わらぬ愛の形を描き出す。
 平安初期。天河弁財天社の宮司は、天川のほとりで鼓と共に捨てられた赤子を拾い、虹人と名付け我が子同様に育てた。成長した虹人は音曲の才能を発揮し、共に拾われた鼓を打ち鳴らしながら舞う姿は、楽神の化身かと見まごうばかりに美しく、人々はこれを天から授かった鼓と噂し、「天の鼓」と呼んだ。一方、天川村には樹という鼓の名家の楽人もおり、この二人の有能な若者は、実は仲の良い幼馴染でもあった。

 樹には照葉という許嫁がいた。二人の仲を祝い祝杯をあげた後、一人家路につく虹人はどこからか聞こえてきた笛の音色を耳にする。その笛を吹いていたのはお忍びでこの地を訪れていた姫君であった。その切なく哀しい音に心奪われた虹人は笛に合わせて鼓を打ち、二人はお互いの素性を明かさぬまま恋心を抱くのであった。

 その頃、京の都では管絃をこよなく愛する帝が国中の優れた楽器を集めていた。虹人の持つ「天の鼓」に興味をもった帝は、大々的な管絃の立ち合いを行い、勝者となった者は宮中の雅楽寮(うたまいのつかさ)に召抱えると通達する。だが、その実は「天の鼓」を手に入れることが狙いだった--。
都に出た虹人は見事勝利するが、帝は天の鼓と普通の鼓では差があり過ぎると待ったをかけ、天の鼓を取り上げようとするが……。
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