DIRECTOR PROFILE ディレクター紹介
宝塚歌劇団 演出家 三木章雄 Akio Miki
1971年4月、宝塚歌劇団入団。演出助手としての研鑽を経た1980年8〜9月、宝塚大劇場でのショー作品『ファンシー・ゲーム』で演出家デビュー。以降、宝塚歌劇の伝統を踏まえつつ出演者一人一人の個性を存分に引き出すショー作品を数多く生み出す一方、『回転木馬』(1984年9月)、『サウンド・オブ・ミュージック』(1988年9〜10月)など名作ミュージカルの脚色・演出など幅広く手掛けて守備範囲を拡げる(共にバウホール公演)。また大劇場での一本立てミュージカル『ME AND MY GIRL』の再演(1995年8〜9月)やパリを舞台にしたオペレッタ『ヴェロニック』の再演(1998年3月・バウホール公演)では、演出家としての豊かなキャリアを活かして初演に引けをとらぬ愉快な娯楽作品に仕上げ、原作の醍醐味を十二分に伝える。

物語性のある耽美的なシーンや情熱的なラテンダンスなど、場面ごとに異なる世界観を繰り広げるショー作品『ファンシー・タッチ』(1992年8〜10月)、『ミリオン・ドリームズ』(1993年9〜10月)は共に宝塚歌劇ならではの魅力を最大限に活かした上質のエンターテインメントとして連日客席を沸かせ、1994年7月にはその集大成作品『ミリオン・ドリームズ』をロンドンのコロシアム劇場で上演。世界を舞台に挑んだ芸術性の高いショーはミュージカルの本場でも絶賛され、その安定感ある作風は宝塚歌劇初の香港公演『This is TAKARAZUKA!』(1998年1月)でも大いに発揮される。

ブロードウェイより振付家を招聘し、本場さながらの都会的で切れのあるダンスを取り入れた『メガ・ヴィジョン』(1995年1月)、スウィングジャズのリズムにのせて黒燕尾の迫力ある群舞を舞台狭しと繰り広げた『ジャズマニア』(2000年9〜11月)など、常に本物志向の完成度の高い秀作ショーを生み出し続け、好評を得る。

2001年6月、宝塚歌劇団理事に就任。2003年4月、宝塚歌劇団出身者が一堂に会する「桜吹雪狸御殿」(梅田コマ劇場)の共同演出を手掛け、出演者の実力と華やかさを最大限に活かす。(2004年4月「新版 桜吹雪狸御殿」も担当)

2003年8〜9月のショー作品『レ・コラージュ』ではドラマ性のあるファンタジックなシーンの連続で観客を魅了。宝塚歌劇90周年の幕開けを飾り各組主演コンビを迎えたショー作品『アプローズ・タカラヅカ!』(2004年1〜2月)で藤井大介、齋藤吉正と共同演出し、ゴージャスかつオーソドックスさを兼ね備えた場面構成で宝塚歌劇の魅力を余すところなく盛り込む。2004年11〜12月『タカラヅカ・ドリーム・キングダム』でも記念すべき年を締めくくるに相応しい、華麗なショーの創作に期待したい。
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