紀元前3世紀。国家統一を果たした秦【秦 （しん）】
周代、春秋時代、戦国時代に渡って存在した中国の王朝。紀元前221年に中国を初めて統一したが、紀元前206年に滅亡した。の始皇帝亡き後、各地で反乱が起き、諸侯達は天下をとろうと計略を巡らせていた。

会稽【会稽 （かいけい）】
会稽郡（かいけいぐん）は中国にかつて存在した郡。秦代から唐代にかけて設置された。秦末に項羽とその叔父項梁が隠れ住んでいた場所。で太守【太守 （たいしゅ）】
郡の長官のことで、単に守とも呼んでいた。を務める殷通（イントウ）（扇めぐむ）は、秦に国を滅ぼされ今は兵を持たない楚【楚 （そ）】
周代、春秋時代、戦国時代にわたって中国に存在した王国。の武将・項梁（コウリョウ）（紫峰七海）に自らが持つ7千の兵を示し、対等に組み天下を治めようと持ちかける。だがそれを聞いた項梁の甥・項羽（コウウ）（真飛聖）は、殷通を一刀の下に切り倒し、一気に7千の兵を手に入れ、楚【楚 （そ）】
周代、春秋時代、戦国時代にわたって中国に存在した王国。の軍を立ち上げる。一人で千人の兵と戦えると噂されるほど武道に長けた項羽。自らの力を信じる彼は、天下の覇者になると大いなる野望の炎を燃やす。

一方、沛（はい）県【沛県 （はいけん）】
中華人民共和国江蘇省徐州市に位置する県。劉邦の故郷である。の地にも天下を狙う人物がいた。劉邦（リュウホウ）（壮一帆）である。酒と女を好み、周囲の者を引き込む才を備える劉邦。妻の呂（リョ）（花野じゅりあ）曰く、劉邦には、天子の証である、龍にたなびく紫の雲が見えると。だが本当の龍は･･････、項羽の存在を意識する劉邦。

項羽の傍らには、ひと時も離すことのない寵姫・虞美人（グビジン）（桜乃彩音）がいた。項羽に連れられ戦場にも赴く虞美人。何が起ころうと互いを信じあおうと、2人は深い愛情で結ばれていた。

打倒秦国【秦 （しん）】
周代、春秋時代、戦国時代に渡って存在した中国の王朝。紀元前221年に中国を初めて統一したが、紀元前206年に滅亡した。の気運が高まる中、范僧（ハンゾウ）（夏美よう）と張良（チョウリョウ）（未涼亜希）、2人の賢人も項羽と劉邦どちらにつくか腹を探り合う。やがて范僧は項羽の軍師に、張良は劉邦の参謀となる。また、後に国士無双【国士無双 （こくしむそう）】
「国士」はその国の中で最も優れている人物、「無双」は並ぶ者のない意味を指す。語の出典は『史記』淮陰侯列伝。と評される武将・韓信（カンシン）（愛音羽麗）は、項羽の軍に加わる。

項梁亡き後、新たな布陣で戦いに挑もうと作戦を練る楚【楚 （そ）】
周代、春秋時代、戦国時代にわたって中国に存在した王国。陣営。だが、戦いの経験のない将軍が読み上げる勅命に、項羽は激高する。そこへ楚の軍に加わったばかりの劉邦が現れ、穏やかに話し出す。劉邦の評判を聞いていた項羽は、この出会いを喜び、2人は義兄弟の契りを交わすが･･････。

秦国【秦 （しん）】
周代、春秋時代、戦国時代に渡って存在した中国の王朝。紀元前221年に中国を初めて統一したが、紀元前206年に滅亡した。を滅ぼした後、頂点に立とうと項羽と劉邦は覇を競う。最後に生き残るのはどちらなのか、激しく対峙する2人の英雄。そして、権謀うずまく戦いの中で項羽と虞美人が辿る悲しい運命の行方は･･････。